各地で、追悼行事が行われましたが小千谷市の市民学習センター楽集館では、10.23「中越大震災の日」献花 黙とう が開かれました。
希望の灯りと追悼行事会場


一瞬にして大地が裂け、山が崩れ、家屋が倒壊…正に地獄絵と化す。(自治体の叫び 関 広一 著より)
平成16年災害対策本部と浦柄被災住宅


68人の犠牲者、被災住宅12万棟の被害が発生したこの大震災は、観測史上最大の震度7を記録し、揺れは阪神・淡路を上回る大災害でした。
年月とともに、薄れゆく記憶を蘇らせるためにも、少し当時の地震の規模を振り返ってみましょう。
以下、気象庁資料より抜粋
最大震度7、震度5弱以上18回、被害総額3兆円(県発表)というこの地震は、本震・余震がいずれも深さ約5kmから20kmの浅いところで断層がずれて発生した典型的な直下型地震であり、この地震によって長さ約12km、幅約10kmの断層が北西側から南東方向に向かって1.8mほどずれ、震源地にほど近い小千谷市では約24cm隆起し、南西方向へ約9cm移動した。
瞬間的な揺れの強さを表す地震の最大加速度は、1995年の阪神・淡路大震災の818ガル(神戸海洋気象台)を大きく上回り、小千谷市土川では1500ガル、十日町市で1337.9ガル、栃尾市では1063.9ガルを観測。
文政11年(1828年)に約1,400人の死者を出した三条地震以来、M7クラスの大規模な地震に見舞われることがなかった「地震の空白地帯」を襲った大地震だった。
倒壊した住宅と避難所となった総合体育館


NPO法人防災サポートおぢやは、SVTS風組様・おぢや震災ミュージアムそなえ館様と共催し「10.23『中越大震災の日』献花 黙とう」を開催しました。
大塚昇一小千谷市長、宮崎悦男県議会議員のご列席を頂き、上ノ山町内の皆さんを始め、市内外から多数の方が献花、黙とうに訪れ、鎮魂の祈りを捧げました。
佐藤理事長は「中越大震災から11年が経過し、この災害が風化して行くことが心配される。風化させないためにも他団体と協力しながら活動を継続して行かなければならない」と、あいさつをされました。
大塚小千谷市長は「震災を体験していない職員が120人もいる」として「防災意識の向上を図る集いを市役所で開いた、全国から受けた支援の恩返しとして、職員の派遣などで新たな被災地を支えることが我々の役割だ」と語り、また このような追悼行事開催、日頃の活動に感謝を示されていました。
佐藤理事長のあいさつ

献花、黙とう

防災サポートおぢや恒例の甘酒サービス
小千谷市民学習センター、小千谷市復興支援室の皆さんにもご協力を頂きました。ありがとうございました。
志を同じくする関係団体が、力を合わせ地域振興に結び付けていくこと、被災体験から学んだ多くの事例を紹介し、災害に備えるための実際的な方法を伝えていく事が、多くのご支援を頂いた方々に何よりの恩返しであり、使命でもあると思っています。
大災害は、日常生活をすべて破壊し、一瞬のうちに未来への希望を失わせます。
希望を失い、落胆している人々を救う道は、過去に大災害で被災した地域の復興とその先の地域の繁栄を実際に見て頂き「このようにまた、必ず普通の生活に戻れますよ」と希望を持って頂くしかないのだと思います。
そのためにも、私たちは震災を語り継いで行く方法や仕組み、世界経済や日本社会の目まぐるしい変動の中で、地域振興という実に重い課題に取り組まなければならないのです。
東日本大震災の津波で、住宅や家族を失った古老の言葉が忘れられません。
「失ったら、また一から始めればよい、急ぐことはない、ゆっくりとまた、始めればいいんだ」
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