2014年03月23日

小千谷市で原子力防災訓練が実施されました。

3月14日、16日の両日、小千谷市で原子力防災訓練が実施されました。

この訓練は、国の原子力災害対策指針や新潟県、平成25年3月に策定された「小千谷市地域防災計画(原子力災害対策編)」に基づき、行われたものです。

小千谷市は、2012年に国の防災指針で原発事故の際に重点的な防災対策が必要な、原発から30キロ圏内に市内全域が入りました。

訓練は、柏崎市の沖合いを震源とした震度6強の地震が発生し、東京電力柏崎刈羽原発のすべての電源が失われ、深刻なトラブルに陥ったとの想定で行われました。

3月14日は、市役所内で災害対策本部設置訓練、市議会議員・職員などへの災害情報伝達訓練、またテレビ会議システムを利用し、柏崎刈羽原子力防災センター(オフサイトセンター)や県災害対策本部と結んで、情報交換をする訓練を行いました。

市役所には、災害対策本部が設置され、谷井靖夫市長が職員に対し、家の中などに留まる「屋内退避」の準備をするよう指示を出し、その後、オフサイトセンターと県庁の災害対策本部とをテレビ会議システムでつなぎ、原発周辺で放射線量を測定するモニタリングポストの値などの情報をやりとりしました。

16日には、全住民を対象に情報伝達、屋内退避の訓練。また、桜町自主防災会を対象とした要援護者の避難訓練を行ない、約100人が一時集合所である総合体育館に避難しました。

   テレビ会議システム         広報車が巡回

テレビ会議システムで国・県などと
情報交換をする谷井本部長 桜町地区では屋内退避などを
指示する広報車が巡回しました。

                         小千谷市HPより

市から、緊急告知ラジオ、緊急情報メール、市HP、エリアメール、広報車(一部地域)などを通じて、全市民に情報の伝達が行われました。

緊急告知ラジオから大きな音声が響いた時には、驚きました。(効果有り)

電子メールでは、屋内退避の準備情報 → 屋内退避の指示 → 屋内退避指示の解除情報とも、それぞれ予約投稿をしていたかのように、予定時間ピッタリに届きました。

また、市のホームページにも掲載されてはいましたが、通常の「重要なお知らせ欄」に、通常な文字で他の情報と一緒に告知されていて、緊急性があまり感じられませんでした。

災害情報欄も然りです。 ご再考を望むものです。


今回の訓練の対象ではない事柄ですが、もう一つ、気になった点がありました。

即時避難区域(PAZ)は、発電所を中心とする半径おおむね5キロメートル圏で、該当地域は、柏崎市の一部と刈羽村です。

基本の対応では、当初から半径おおむね30キロメートル圏外への避難を実施する。 と 計画書には記載されています。

これは、発電所からの放射性プルーム(放射性雲)が放出される前に準備をし、当初から半径おおむね30キロメートル圏外への避難を実施するのですから、30キロメートル圏内に居住する小千谷市民も危険だということにはならないのでしょうか。

いずれにせよ、季節風や偏西風によっては、小千谷市も屋内退避だけでは済まないかもしれないという意識を、初めから持っていたほうが良いのかもしれません。

避難準備区域(UPZ)では、基本の対応に「 …… 気象状況等に基づき必要な場合は、半径おおむね30キロメートル圏外への避難を実施する。」とありますから、あまり心配はいらないのかも知れません。


訓練によって、いろいろな疑問点が隆起される、そのような意味においても、今回の訓練はとても重要であったと思います。

いざという時に備えて、日頃の訓練ほど役に立つものはありませんから。



参 考

■ 発電所からの放射性プルーム(放射性雲)

放射性プルームとは、気体状(ガス状あるいは粒子状)の放射性物質が大気とともに煙突からの煙のように流れる状態をいう。

放射性プルームには、放射性希ガス、放射性ヨウ素、ウラン、プルトニウムなどが含まれ、外部被ばくや内部被ばくの原因となる。

■ オフサイトセンター

原子力災害対策特別措置法において指定された施設。
正しくは緊急事態応急対策拠点施設。

オフサイトセンターとは、原子力施設の緊急事態時において、事故が発生した敷地(オンサイト)から離れた外部(オフサイト)で現地の応急対策をとるための拠点施設のこと。

原子力施設で緊急事態が発生した際には、国、都道府県、市町村及び事業者の防災対策関係者が集合して「原子力災害合同対策協議会」を組織し、連携の取れた応急対策を講じていく拠点となるものである。

新潟県の場合 柏崎刈羽原子力防災センター(平成14年度から運用)が、オフサイトセンターになる。

敷地の概要
@ 位  置   柏崎市三和町5−48
A 敷地面積  4,064.38 u


■ 小千谷市地域防災計画(原子力災害対策編)
  平成25年3月

本計画は、小千谷市の地域に係る原子力災害対策の基本となるものであり、国の防災基本計画原子力災害対策編及び県の地域防災計画(原子力災害対策編)に基づいて作成したものであって指定行政機関、指定地方行政機関、指定公共機関及び指定地方公共機関が作成する防災業務計画と抵触することがないように、緊密に連携を図った上で作成されたものである。

さらに、新潟県内の市町村による原子力安全対策に関する研究会の検討結果である「実効性のある避難計画(暫定版)」の内容も反映している。

市等関係機関は想定される全ての事態に対して対応できるよう対策を講じることとし、たとえ不測の事態が発生した場合であっても対処し得るよう柔軟な体制を整備する。

「対象となる原子力災害」

原子力事業者となる東京電力株式会社が設置する、柏崎刈羽原子力発電所の原子炉の運転等(加工、原子炉、貯蔵、再処理、廃棄、使用(保安規定を定める施設)及び事業所外運搬)により放射性物質又は放射線が異常な水準で事業所外(運搬の場合は輸送容器外)へ放出されることにより発生する災害。

「計画の基礎とするべき災害の想定」

本計画の基礎とするべき災害は、広範囲に放射性物質が拡散するような事故を想定する。

また、市は、原災法第 10 条に規定する特定事象に該当しない事故や発電所周辺での大規模自然災害等発生時においても、住民の不安や動揺及び社会的影響等をかんがみ、県の実施する環境放射線モニタリング等の積極的な情報提供を行う。


■ 新潟県地域防災計画 (原子力災害対策編)

第3節 災害対策を実施すべき地域の範囲

本県において原子力災害対策を実施すべき地域の範囲は、県内全域とし、以下のとおり発電所の中心からの距離等に応じて、必要な措置を講じるなど住民の安全確保に万全を期する。

1 即時避難区域(PAZ)発電所を中心とする半径おおむね5キロメートル圏

該当地域 柏崎市の一部、刈羽村

当初から、半径おおむね30キロメートル圏外への避難を実施する。

2 避難準備区域(UPZ)半径おおむね5〜30キロメートル圏

該当地域 柏崎市の一部、長岡市の一部、小千谷市、十日町市の一部、見附市、燕市の一部、上越市の一部、出雲崎町

半径おおむね5〜30キロメートル圏については、事故の不確実性や急速な進展の可能性等を踏まえ、防災対策を実施する。

基本的には、計測可能な判断基準に基づく避難や屋内退避の準備を進める区域とし、緊急時モニタリングの結果、発電所の状況、より発電所に近い地域の放射線量、風向き等の気象状況等に基づき必要な場合は、半径おおむね30キロメートル圏外への避難を実施する。


第4節 計画の基礎とするべき災害の想定

発電所からの放射性物質及び放射線の放出形態は過酷事故(原子力発電所を設計する際に考慮されている事故を上回る事故であり、適切な炉心の冷却又は反応度の制御ができない状態になり、炉心溶融又は原子炉格納容器破損に至る事象をいう。)を想定する。


第9節 原子力防災訓練計画 【 関係機関 】

新潟県(県民生活・環境部、◎防災局、福祉保健部、交通政策局、病院局)県警察、国(内閣府、原子力規制庁等)

第九管区海上保安本部、自衛隊、市町村、消防機関、指定公共機関、指定地方公共機関、その他の公共機関、東京電力(株)等

1 計画の方針

県は、国、市町村、その他防災関係機関及び原子力事業者と協力し、原子力防災に関する協力及び防災体制の確立並びに関係職員の防災技術の向上を図り、

併せて防災意識の高揚を図るため、次項に掲げる訓練を要素ごと又は各要素を組み合わせた計画を策定し、定期的に訓練を実施する。

訓練の実施にあたっては、実動部隊の相互連携・調整を図り、現場における判断力の向上や、迅速、的確な活動に資する実践的なものとなるよう、あらかじめ訓練目的と達成目標を明確にする。

また、訓練を実施した後、達成目標に対して第三者による評価を行い、改善が必要な範囲を明らかにするとともに、それらを踏まえて防災体制の改善を確実に実施する。

なお、訓練の実施に当たっては、以下のような観点について十分考慮するほか、参加者に事前にシナリオを知らせない訓練や訓練開始時間を知らせずに行う等の工夫を施し、より実践的なものとなるよう努める。









posted by NPO法人 防災サポートおぢや at 02:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 地域情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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